魔狼の黙示録

光り輝く天狼の庭に対を成す魔狼の深淵。招かれし者は魔狼の真の姿を刮目せん

劇場版ポケモンの軌跡

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懲りずにまた映画記事である。いや、どうしても書かなきゃならない。今年のポケモン映画が、期待を遥かに上回るクオリティで続くポケモンGOの登場でいつも通り「アニメ以外」で落ち着いていたポケモンコンテンツ全体へのモチベーションが大きく跳ね上がったこのタイミングしかない!そう判断したので急遽予定を変更して歴代ポケモン映画18作品のプチレビュー&今年の映画レビューを書いていこうと思う。(※本来はリフレクのフィル達成記事にしようと思ってました。)

 

ポケットモンスター、縮めてポケモン。間違いなく私が最も人生を共に過ごした時間が長いコンテンツである。時代ごとに形を変えながら常に私の中の熱い趣味の上位に居続ける、まさしくモンスターコンテンツ。5歳の頃病室でアニポケをちら見したのが始まりで、2001年からアニメ本編、それまでに放送されたアニメ、映画を全て見て、映画もビデオを借りて何度も視聴し四年ほど経過した頃、中二病の発症で「子供目線」でポケモンを見る時代は終りを迎え、1年半の休止期間を得て中二病の収まった私は「大人目線」でポケモンを楽しむことを覚えた。さらに同時期発売の原作となるゲーム本編(ダイヤモンド・パール)に手を出し、翌年には映画館で初めて劇場版ポケモンを見て以前とベクトルは変わったが、休止期間を得てより一層ポケモンにのめり込んでいった。そして、ポケモンに性的興奮を覚えるなど良くない方向に進みながらも現在に至る。近年は音ゲーを始め新しい趣味が生まれてライバルも増えつつあるが、性癖と絡みついた強固な趣味であるポケモンに飽きる日は未来永劫来ないと思っている。

さて、本題である劇場版ポケモンの話をしよう。基本的に毎年夏(7月第三週頃)に公開し、毎度なかなかの好成績な興行収入を残している。6作目のジラーチ以降は映画を見に行くと何かしらのプレゼントポケモンがもらえ、10作目以降は前売り券にもプレゼントが付くようになった。が、それと比例して内容ががさつになりつつあるとの声もあり、私も近作の映画は正直あまりおもしろいと思わない作品が多い。では、ここから第一作「ミュウツーの逆襲」から前作「光輪の超魔神フーパ」までのレビューを"長すぎないように"書いていく。その後で最新作「ボルケニオンと機巧のマギアナ」を事細かに書いていく。昔の私のブログでもこのような記事を書いたことがあり、その時の軽いリスペクトで「各項目で5つ星評価と総合点数の記載」をしていこうと思う。あくまでも私個人の評価なので、過信しすぎないようお願いしたい。

 

「作品名とポスター」

世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★★

BGM:★★★

主題歌:★★★

総合点数:75点(○○位)

見どころ:

レビュー

 

↑こんな感じで書いていきます。では、続きからどうぞ。

 

 

 

~無印ポケットモンスター

初代~金銀までの映画。所謂初期作品。クオリティはシリーズ通して安定して高い。

 

1,ミュウツーの逆襲

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世界観:★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★

主題歌:★★★★★

総合点数:83点(12位)

見どころ:ミュウとミュウツーのバトルを素手で止めようとするサトシ

 

記念すべき最初のポケモン映画。実のところ私はこの映画にそこまで思い入れがない。幼いころに見たときは「何が言いたいんだこの映画は」という感じでテーマが一切汲み取れなかった。で、大人になって改めて見てもテーマが重すぎる。二作目以降と比べてあまりに異質すぎるテーマと雰囲気がポケモンの世界観と合ってないと感じた。サトシが死にかけるシーンとか主題歌は文句なし(主題歌に関しては未だに歴代トップクラス)に素晴らしいんだが、”ポケモン映画として"見るとあまり過大評価はできない作品だとなと私は感じた。それにしても「風といっしょに」はポケモン屈指の名曲だと思う。あと冒頭の郵便屋カイリューが可愛い。短編は歴代で一番記憶に残っていて、とにかくリザードンが可愛い。特に遊具に頭をはめるところが最高にドジ可愛い。ギャップ萌えってやつだ。

 

2,幻のポケモン ルギア爆誕

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★★★

主題歌:★★

総合点数:92点(3位)

見どころ:助けに来るロケット団

 

おそらく最も多く見たポケモン映画。ビデオが擦り切れるくらい見た作品で、10回はゆうに超えている。ストーリーの熱さは歴代トップといっても差し支えないほどで、フルーラが風を利用して船のマストを広げ階段を登るシーン、ジラルダンの空飛ぶ要塞が墜落する時の脱出シーン、そしてルギア登場など熱いシーンばかりで、極めつけがいつも敵としてピカチュウを付け狙うロケット団がモータボートで道を絶たれたサトシをサポートするシーン。アニメ通してもここまでかっこいいロケット団は希少。全体的にかっこいいBGMが多く、特にラストシーンに流れる「惑星の鼓動」というBGMが素晴らしく、後述するオラシオンの次くらいに好きな劇場版ポケモンBGMとなっている。ストーリーがただの喧嘩なのがちょっと残念だが、そこをストーリーの勢いとルギアのデザインの良さがカバーしてくれている。主題歌は…正直あまり好きじゃなくて、短編の主題歌のほうが好き。ちなみにルギアはポケモン銀のパッケージポケモンだが、この映画からの逆輸入ポケモンである。

 

3,結晶塔の帝王 エンテイ

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★

BGM:★★★

主題歌:★★★★

総合点数:84点(10位)

見どころ:エンテイVSリザードン

 

ポケモン全体を通してもたった3例しかない大変貴重なポケモンTF(といっていいのかわ分からない)のある作品。一応公式設定では本作の主役であるエンテイアンノーンの力で作られた幻とされているため、ミーの父親とは別なのだが、人格も同一で自身でミーの父親だと言い張るので脳内補完でTF扱いにすることは容易い。テーマは家族愛で、サトシのママが連れさらわれるシーンから始まり、ミーの力でできた結晶塔へ助けに行くというシンプルながら王道なストーリー。カスミやタケシもしっかりバトルするが、結局負けるという残念さが評価を下げている。エンテイとの戦いは当時アニメで手持ちを離れたリザードンが一時的に助けに来るという熱い展開で、このバトルは大変迫力があった。全体的に綺麗にまとまってるが、それ以上も以下もないという印象。主題歌は余韻を残す名曲。

 

4、セレビィ 時を越えた遭遇

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★★

主題歌:★★★★

総合点数:86点(8位)

見どころ:腐るセレビィ あとスイクンのケツ

 

あるシーンの存在で、歴代で最も怖い作品。というか、ポケモンらしからぬ生々しさが感じられるシーンで、軽いグロ画像クラスの衝撃を現在でも受ける。と、そのシーンが衝撃的すぎて内容が語れないが、すごく良作である。まずサトシと仲良くなる少年ユキナリは40年前のオーキド博士で、本編で最後まで語らずEDの後日談で語られるのが粋な演出だと思う。そして悪役のビシャスは歴代上位に食い込むほどの外道で、ダークボールというアイテムを使うがゲーム本編のアレとは全く無関係の代物である。その他、ポッ拳でのケツがあまりにエロすぎて最近評価急上昇中のエッチすぎて私が大好きなスイクンの初登場作品もこれである。BGMもなかなか良くて、セレビィ復活のBGMは後述のゾロアークでもアレンジが使われてすごく興奮した記憶がある。主題歌も歴代上位に入るくらい大好きである。

 

5,水の都の護神 ラティアスラティオス

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世界観:★★★★★

ストーリーの熱さ:★★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★★★

主題歌:★★★★★

総合点数:95点(2位)

見どころ:アルトマーレの世界観

 

我が敬愛するヴェネツィアをモチーフにしたアルトマーレの世界観の美しさとアコーディオンを使ったBGM、そして主題歌と挿入歌が何よりも魅力的で、雰囲気だけなら歴代のどのポケモン映画よりも上である。この映画を見ていつか絶対ヴェネツィアに行くという夢を持つほどに私に絶大な影響を与えている作品で、この映画からビクティニまでは映画の舞台に、実在する明確なモデルが使われるようになっていった。ストーリーもラティオスが命がけでアルトマーレを守ったりと熱いシーンが多く、ラティオスとの別れのシーンはポケモン史上初の完全死で、生き返ることはなかった。ある意味バッドエンドとも捉えられそうな雰囲気だったが、最後はラティアスもしくはカノンが綺麗に締めてくれた。ちなみにラティ兄妹はルビー・サファイア幻のポケモンで、劇場先行出演である。

 

~アドバンスジェネレーション~

この時代から劇場に行くとプレゼントポケモンがもらえるようになる。またCGの多さも作品を追うごとに増えていく。この世代もクオリティは安定しており、特に一作ずば抜けて好きな作品がある。

 

6,七夜の願い星 ジラーチ

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★

BGM:★★★★★

主題歌:★★★★★

総合点数:88点(5位)

見どころ:フライゴンの活躍

 

ポケモンAGになって初めての映画。ハルカの弟マサトとジラーチの友情を描いた作品…なのだが、マサトが今でも好きになれないので正直あまり感動できなかった。1000年のうち7日しか目を覚まさない超レアなポケモンジラーチをファウンス(中国の武陵源モチーフ)へ送り届ける間に様々な困難が襲いかかるという話で、中でも野生のフライゴンがサトシ達を乗せてバトラーのボーマンダと戦うシーンはフライゴン専用BGM(しかも超かっこいい)まである優遇っぷりで、当時フライゴンポケモンでいちばん好きだった私を大興奮させた。(今でもTOP20に入るくらいにはフライゴンは好き)当時はなんにも感じなかったが、今はアブソルとグラエナも好きなのでもっと来るものがあるはず?それと主題歌は文句なしの名曲。

 

7,裂空の訪問者 デオキシス

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★

BGM:★★★

主題歌:★★★★

総合点数:78点(16位)

見どころ:ラルースの世界観

 

正直なところ、面白い作品だと思わなかった。AG世代では一番駄作といえる。話としては、レックウザにぶつかって因縁つけられたデオキシスを追ってラルースシティにレックウザがやってきてパニックになってなんやかんやで和解しましたって話。でもラルース(モデルはカナダのバンクーバー)の近未来都市的な世界観と主題歌の明るさは歴代上位に好きなのでそこだけは評価したい。

 

8,ミュウと波導の勇者 ルカリオ

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世界観:★★★★★

ストーリーの熱さ:★★★★★

感動:★★★★★

BGM:★★★★★

主題歌:★★★★

総合点数:97点(1位)

見どころ:ルカリオとアーロンの絆

 

”唯一”私が初見で泣いた作品。過去に見てきた全ての映画でも上位に食い込む程の作品。だが悔やむべきはこの映画が公開された2005年、ポケモンを離れていたこと。このせいでルカリオグッズを買うことができなかったのは非常に悔しい。逆に考えれば、この映画は中二病の時期に変わった”新しい価値観”をもってして真価を発揮した作品といえる。この作品を見たのは初めて劇場でポケモン映画を見た2007年夏で、公開していた2005年当時は狼を含む”イヌ科の動物”に全く興味を持っていなかったが、ポケモン休止期間中に「あらしのよるに」などによって私の好みが大きく変化し、イヌ科モチーフのルカリオにとてつもない可愛さを感じるようになったというのもあり、さらにアニポケのブイゼルにより「ツンデレ好き」になったことも大きく、このふたつがルカリオをとにかく好きにさせた要因である。そんな最大限の萌えを感じるキャラが感動的なストーリーを演じれば…どうなるか予想はつくだろう。この映画の魅力はドイツのノイシュバンシュタイン城をモデルにしたオルドラン城とユグドラシルをモデルにした世界のはじまりの樹の世界観の美しさに始まり、アーロン様のイケメンっぷりとルカリオの忠犬っぷり。そして死の間際(正確には過去に帰ったらしいが)に「友」と呼んでもらえる。シンプルながら力強い友情に泣かされたのである。主題歌はそんな涙を拭い去りながらどこか余韻を残し、トドメにアーロン様がルカリオにチョコを取り出しルカリオが満面の笑みを浮かべるシーンで多くのケモナーを生み出してしまった。そんな罪深い映画である。この映画でルカリオが好きになり、現在でもゾロアークに次いで好きなポケモンとなっている。余談だが、この映画のOPで使われている「バトルフロンティア」はアニポケ歴代OPで一番好きな曲である。いろいろな意味で私の中でのポケモンというブランドをひとつ上のレベルに持っていった作品である。

 

9,ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★★

主題歌:★★★

総合点数:87点(7位)

見どころ:サトシの超人っぷり

 

初めて円盤を買った作品(フィオネ目的とか言わないの)。歴代で一番サトシが活躍してる作品で、ポケモンと協力してでもなく水浸しになる海中の神殿でハルカとピカチュウを残し「単身で」海の王冠を直すシーンは見ててこっちまで息が詰まりそうなほどで、ものすごくかっこいいサトシが見られる、そんな映画である。その後のシーンもまるでどこぞのサイヤ人のようなツッコミどころがあるくらいの超人っぷりで、ポケモンの力をほとんど借りないサトシはこの映画くらいかもしれない。ストーリーは卵から孵ったマナフィを海の神殿に返す話で、ジラーチのときとは違いハルカが母のように接していき、ラストシーンはかなり切ない別れとなっていた。なおこの映画のモデルはイタリア近海で、ブイゼルがゲームに先駆けて登場したのもこの作品。アニポケ登場より前に見たおかげで違和感を抱くことなく、可愛いなぁと素直に感じていた。

 

ダイヤモンド・パール

ここから前売り券にもプレゼントが付くようになる。特徴は他の世代にはない「三部作構成」である。といってもディアルガパルキア、そして二作目以降ギラティナが絡むだけで舞台は毎回違い、二作目以降は前作の影響が出るようにつながった世界観となっているのが特徴。続きものではないので通して見る必要性は薄いが、三作目のEDがより楽しめるのでぜひ3作とも見て欲しい。が、この世代から目に見えて映画クオリティが下がっていく。また、ここから先の映画は全てリアルタイムで劇場で見たことのある作品である。

 

10,ディアルガVSパルキアVSダークライ

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★★

BGM:★★★★★

主題歌:★★★★

総合点数:84点(10位)

見どころ:オラシオン

 

神々の戦い第一章。アラモスタウンにディアパルが出現し暴れ、街を守っていたダークライが奮闘するも街そのものが崩壊していくが、奇跡の力でなんとかなるという話。ルギア以来の大型伝説ポケモンがドンパチやり合う怪獣映画で、DPでクオリティアップしたCGにより迫力はすごいのだが、ストーリーの雑さが目立つ。が、そんな散々な評価をひっくり返すのが「オラシオン」の存在である。オラシオンは時空の塔に特殊な円盤をはめることで鳴らせる奇跡の楽曲なのだが、この曲のクオリティに関しては歴代ポケモン映画BGMで最上位である。映像も美しく、サグラダ・ファミリアをモデルにした時空の塔の造形や町並みは高く評価できるのだが…本当にそれが全てなのである。あと主題歌もサラ・ブライトマンという大型アーティストを起用し、壮大な楽曲となっている。また、完全なポケモンTFが存在する唯一の映画でもある。

 

11,ギラティナと氷空の花束 シェイミ

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★★

BGM:★★★★

主題歌:★★★★

総合点数:83点(12位)

見どころ:雄大な自然

 

 私の中で一時期シェイミブームを巻き起こした作品。当時はすごく好きだったのだが今思うとそこまででもないのかなと思ってしまう。感謝をテーマにしてるらしいが正直テーマが伝わりづらい。また、悪役のゼロはなかなかかっこいいので好きです。BGMもまあまあな感じ。時々耳に残る楽曲がある感じ。見どころはノルウェーフィヨルドモチーフの背景で、とにかく雄大でいい。あとシェイミもウザ可愛くて癖になるのが特徴。またこのシェイミのフォルムチェンジはゲーム(DPは未実装、プラチナ以降で逆輸入)になかったため、大きな反響を呼んだ。ちなみに前売り券が一番多く売れた映画であり、ギネス記録だそうだ。

 

12,アルセウス 超克の時空へ

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★★

BGM:★★★★

主題歌:★★★★

総合点数:85点(9位)

見どころ:エンディング

 

神々の戦い三部作最終章。ずーっと喧嘩ばっかりするディアパルがアルセウスの目覚めが近い事による時空の歪みが原因だということが判明し、二体の誤解は解かれて仲直りしてサトシ達を過去に飛ばし、現代で目覚めたアルセウスがキレてる原因を探って解決するというポケモン映画唯一のタイムパラドックスモノ。サトシ達はこの映画以外にもアニメで何度か過去改変をしているのだが、どうやらアニポケ世界では過去を変えても未来にいる自分が消えるというポケダンタイムパラドックスではなく、自身は消えずに別世界線の未来に帰ることができるドラえもんタイムパラドックスらしい。でも水銀で埋められるアルセウスはなんかがっかりした記憶がある。上で三部作すべて見るとこの作品のEDが楽しめると記述したが、理由は前二作のキャラたちのその後が描かれているからである。

 

13,幻影の覇者 ゾロアーク

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★★

主題歌:★★★★

総合点数:88点(5位)

見どころ:ゾロアークの全て、エンディング

 

シコリティがカンストしてる映画。この作品がきっかけで、ポケモンは好きの最上位系にあたる「性欲」と結びついてしまい、私がポケモンにいかがわしい感情を抱くようになってしまった最大の原因である。理由はなんといってもこの映画の主役ポケモンの「ゾロアーク」。ただでさえキツネであるというアドバンテージを持ちつつも、進化前のゾロアにマァと呼ばれていることからメスであることが分かり、さらにポケモン史上最高にセクシーな体つきをしているなんとも罪な彼女。映画のポケモン紹介ページで堂々と尻尾のないケツを向けているなど完全に誘ってる。本編でもコーダイという悪役に捕まり劇中の半分くらいの間電撃プレイをさせられており「もはや株ポケはどんな性癖に目覚めさせたいんだ…」と感じるほど。極めつけにスイクンやらグラエナやら美尻を極めた四足ポケモンも登場し本当にスキがないフェチ映画と化している。が、それだけにとどまらないのが本作のいいところで、前作が過去を変えるものだったためか、今作は「未来に干渉する」作品となっており、久しぶりにセレビィが登場する。しかも登場BGMが第四作目のセレビィのテーマのアレンジというファンサービスっぷり。またスケールが小さめで落ち着いているので、前作までが怪獣映画でドンパチでかい奴らが戦っていたのでそれに疲れた人たちには好評だった模様。そしてゾロアークの能力による最後のイリュージョンは誰もが驚いたことだろう。エンディングは爽やかな曲で、映像の後半にはDP映画最終章らしく、アニメDPのライバルやジムリーダーや四天王、チャンピオンが総登場するのでアニメを毎週追ってた私は思わず声を上げたくなった。ので、これはアニメを見ていると楽しめるEDであると感じた。この仕様はゲノセクトでもあったので、毎シリーズラストの映画で実装してほしかったなぁと今年の映画を見て思った。

 

~ベストウィッシュ~

アニメ版は東日本大震災で大きく予定を狂わされてしまった不憫な作品で、映画の方も低迷期に入っていく。そういう意味では黒歴史かもしれない…。私はゲームBWが一番好きなポケモンとBGM多いので、少し残念だった。

 

14,ビクティニと黒き英雄ゼクロム、白き英雄レシラム

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★

BGM:★★

主題歌:★★★

総合点数:74点(18位)

見どころ:オゾンより上だから問題ある

 

おそらく史上最悪の商法。レシゼクの立ち位置を変えてBGMやセリフなどを細かく調整したコピペ映画二本を出すというゲームと同じ色違い商法をなんと映画でもやってしまった。映画史上でもこんな例はおそらく他にないだろう。これにはさすがにどちらも見るつもりになれなくて、私はレシラムが歴代パッケージポケモンで一番好きなのでレシラムの方だけを見た。レシラムはかっこかわいくて満足だったのだが、本当にそれだけしか魅力がない映画で、内容も薄くてサトシも何故か城ごと宇宙まで連れて行かれて死にかけるわで全然面白くなかった。せっかく二作品やるなら、ひとつの物語を別サイドから描いていれば傑作になり得たかもしれない。

 

15,キュレムVS聖剣士ケルディオ

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世界観:★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★

BGM:★★

主題歌:★★

総合点数:72点(19位)

見どころ:聖剣士たちの尻

 

ジラーチ以来9作ぶりに短編が復活し、二本立てとなった。が、それゆえに本編が短くなり、更に内容が薄くなった。今作はバトルを全面に押し出しているため、キュレムケルディオのバトルはかなり動き回っていい作画をしているのだが、サトシは主役のケルディオのサポートをするだけで劇中ほとんど傍観しているだけである。むしろキュレムを引き付けるためにトロッコや飛空艇などを操縦したアイリスやデントのほうが活躍してたのではないかというレベル。正直もうちょい短くしてアニポケで前後編やればそれで片付く程度の話でしかなかった。が、この映画はある観点から見るとゾロアークに次ぐほどの評価になる。それは…

聖剣士達の尻

である。ビリジオンはゲームでも美尻オンなんて呼ばれるほどのケツをしていて、とケルディオも公式画で割れた尻を見せつけている「ケツディオ」なので、尻フェチの観点からすると、この二体だけでポケモン映画中最上位に君臨するのである。なお本編でも尻が映るシーンがかなり多いので狙ってるかもしれない。まあ鹿やら馬がモデルの時点で仕方ない気もするが…。主題歌もそこまで好きじゃないので本当に微妙な作品。

 

16,神速のゲノセクト ミュウツー覚醒

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★★

BGM:★★

主題歌:★★★★

総合点数:82点(14位)

見どころ:ミュウツーゲノセクトに夜明けをバックに諭すシーン

 

ベストウィッシュ最後の映画にして、一番マシな作品だった。初代以来にミュウツーが登場し、当時はなかった”メガシンカ”をいち早く披露した。残念ながら別個体なので声も違う。でもミュウツーってロケット団が作り出したから一体しか存在してはいけないと思うのだが、大丈夫なのだろうか…?(ゲームはROMごとに別の世界線なので基本一世界に一体)今回の主役のゲノセクトも太古の化石からプラズマ団が改造して作られた人口ポケモンで、帰る場所を探してニューヨークモチーフの大都会のポケモン園に攻め入るのをミュウツーが止めるという感じの話。赤いゲノセクト速さが三倍で強さが段違いなのでミュウツーしか相手にならずサトシ達は完全に蚊帳の外なのである。見どころはアクアカセットのゲノセクト(少女ボイスなので通称ロリセクトと呼んでいる)がとにかく可愛い。見た目は全然萌えないのに性格と声がたまらないのである。主題歌の「笑顔」もいきものがかりファンの私にとってはたまらなく好きである。歴代でもTOP5には入るくらいには好き。

 

~XY~

現在の世代。アニメ版がDP以上に気に入ってる世代で、パーティメンバーがとにかく仲良くて微笑ましい。特にセレナはサトシに初めて恋心をいだいているヒロインで大変可愛い。正直最終回で別れるときは泣くかも知れない程度には気に入ってるメンバーである。が、映画は正直面白いと言えなくて、前世代のダメなところをまだ引きずっている感が拭えなかった。

今年の映画を除いて…

 

17,破壊の繭とディアンシー

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★

感動:★★★

BGM:★★★

主題歌:★★★

総合点数:78点(16位)

見どころ:マフォクシーを石にされて泣くマリリン

 

XY初の映画。評価は高いらしいが、私はそこまで好きじゃない。話の内容としてはメレシー達の王国で王女をやっているディアンシーが国を抜けてゼルネアスに会いに行く途中、とある町をさまよっているところでサトシ達と出会い、マリリンとライオットという盗賊に追われながらゼルネアスのいるというオルアースの森へ向かう話。ゼルネアスは初登場時、もののけ姫のシシガミ様みたいだと言われており、生命を与えるという設定も酷似していた。それを狙ったのかは分からないが、今作の要となる、ゼルネアスと対をなすイベルタルは死を与える存在でいわばデイダラボッチのような役どころを務め、デスウイングという技で縄張りを荒らしたサトシ達と盗賊とそのポケモン達を次々に石化していった。そう、まんまもののけ姫のラストみたいな展開なのである。この既視感が拭えないのと、ゼルネアスがあまりにあっさりとイベルタルを鎮めてしまうアシタカ的存在であったのもつまらない理由である。ただしディアンシーがユリーカにあげたダイヤが最後にメガストーンとなったのは、二人の間に確かな「絆」が生まれたという表現で、気に入っている。あとは上でも書いた、マリリンが自身のマフォクシーを石にされて泣くシーンはたとえ盗賊でも自分のポケモンを心から愛していたという表現で少し感情移入した。

 

18,光輪の超魔神 フーパ

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世界観:★★★

ストーリーの熱さ:★★★★

感動:★★★

BGM:★★★

主題歌:★★

総合点数:80点(15位)

見どころ:アバン、伝説のバーゲンセール

 

どこまで古参に媚びればいいんだと問いたくなるような超豪華なメンツでお送りした映画だが、あまりにバーゲンセール過ぎて正直萎えた作品。フーパは設定上、遠い場所や異次元からリングによって物やポケモンを召喚できるのだが、映画では闇フーパと光フーパが双方に伝説のポケモンを呼びまくって戦うのである。戦い自体は歴代で一番派手で、ラティオスなどに乗りながらともに戦うサトシもかっこいいのだが、本当に派手すぎて疲れる作品。評価点はアバンで今回登場する伝説のポケモン達の活躍した過去作の舞台などをバックにそのポケモンが紹介されていき、ラティオスラティアスの映像はあのアルトマーレがバックで映し出されており、すごく興奮した。あと闇サトシが公式化したり、レジギガスの面白すぎる声などところどころにネタが盛り込まれている。私の好きなレシラムがもっと活躍してれば評価上がったかもしれない。

 

さて、これで過去作18作のレビュー終了!お待ちかね、今年の映画のレビューです。

 

19,ボルケニオンと機巧のマギアナ

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世界観:★★★★

ストーリーの熱さ:★★★★★

感動:★★★★

BGM:★★★★

主題歌:★★★★

 総合点数:90点(4位)

見どころ:ボルケニオンツンデレ

 

 はっきり言ってルカリオ以降で最高の作品だった。主役となるボルケニオンは人間不信で、見た目に反してものすっごくツンデレなのだが、当初頑固親父みたいな性格からどんどんデレていく様がもう最高に可愛い!同じようなキャラにナルトの九喇嘛がいるが、あちらは見た目のアドもあって全アニメキャラトックラスの好感度を誇っている程度にはツンデレ好きなので、もうたまらなかったですね。全編に渡ってボルケニオンとの交流とマギアナとその心臓部を取り合うストーリーが展開され、一度はマギアナは心臓部を抜き取られ死ぬという衝撃的シーンがあったり。今回の敵キャラは歴代でもかなり上位に入るほどのゲスキャラで、悪役の鏡とも言える性格の持ち主。また舞台もからくりで栄えたが故に歯車が多いアゾット王国という街で、弐寺ペンデュアル以降歯車ブームが来ている私にはたまらない街並みだった。後半でマギアナの心臓部ソウルハートの力で城が浮くのだが、その後の崩壊までの流れがまるでラピュタを彷彿とさせたが、パクリというほどには似てないので、ディアンシーよりは既視感を感じなかった。名シーンとしては、サトシ達で城に乗り込みメガシンポケモン達と激闘を繰り広げる所はBGMも相まってものすごく熱かった。また、主題歌もとても良く、本当にうまくまとまっていていい作品だった。記事を書くのが遅かったため、既に公開は終了しているが、ブルーレイまたはTV放映があったらぜひ見てもらいたい。そんな素敵な映画である。

 

 

総評とポケモン映画のこれから

毎年ある程度の売り上げは出しているが、年々売り上げが低下しているポケモン映画。今年もまたワーストを更新したそうだ。映画は内容だけで売れるのは非常に難しいというのは「水の都」が既に証明みではあるが、「話題性」において他作品に負けていることは事実である。そこが映画の難しいところであり、永遠の課題である。ちょうど来年はポケモン映画、アニメは20周年を迎えるアニバーサリーイヤーとなるため、どんな映画になるか期待が高まっているので、今年の作品を超えるものを作り出してもらいたいと願っている。

 

今回はここまで。長々と読んでくださった方はありがとうございます。次回はルガルガンの話と、細々と続けている「BEMANIジャケットパロディ」が一区切り付いたので、それのまとめを描いていこうと思います。ではでは